·         拮抗筋

拮抗筋

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拮抗筋(きっこうきん)とは、筋肉運動の際に反対の動きをする筋肉のことである。アンタゴニスト: antagonist)と呼ばれる。

運動方向

·        

·         屈曲(前屈):胸鎖乳突筋椎前筋群⇔伸展(後屈):板状筋群、脊柱起立筋群、後頭下筋群、短背筋

·        

·         屈曲:腹直筋外腹斜筋内腹斜筋⇔伸展:長背筋群、短背筋群

·         上肢帯

·         挙上:僧帽筋(上部)、肩甲挙筋菱形筋⇔下制:鎖骨下筋小胸筋、僧帽筋(下部)

·         外転(屈曲):前鋸筋、小胸筋⇔内転(伸展):僧帽筋(中部)、菱形筋

·         上方回旋:僧帽筋(上部・下部)、前鋸筋⇔下方回旋:菱形筋、小胸筋

·        

·         屈曲(前方挙上):三角筋(前部)、大胸筋(鎖骨部)⇔伸展(後方挙上):三角筋(後部)、大円筋広背筋

·         外転(側方挙上):三角筋(中部)、棘上筋⇔内転:大胸筋(腹部)、大円筋、広背筋

·         外旋:棘下筋小円筋⇔内旋:肩甲下筋、大円筋

·         水平屈曲(水平内転):内転90°までは内転筋の働き、三角筋(前部)、大胸筋、烏口腕筋、肩甲下筋⇔水平伸展(水平外転):外転90°までは外転筋の働き、三角筋(中部・後部)、棘下筋、小円筋

·         肘関節

·         屈曲:上腕二頭筋上腕筋腕橈骨筋⇔伸展:上腕三頭肘筋

·         前腕

·         回外:回外筋、上腕二頭筋⇔回内:方形回内筋円回内筋

·        

·         屈曲(掌屈):側手根屈筋長掌筋尺側手根屈筋⇔伸展(背屈):長橈側手根伸筋短橈側手根伸筋尺側手根伸筋

·         橈屈:長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋⇔尺屈:尺側手根屈筋、尺側手根伸筋

·        

·         屈曲:腸腰筋大腿筋膜張筋大腿直筋恥骨筋⇔伸展:大殿筋大腿二頭筋(長頭)、半膜様筋半腱様筋

·         外転:大腿筋膜張筋、中殿筋⇔内転:大内転筋長内転筋短内転筋薄筋恥骨筋

·         外旋:大殿筋、外閉鎖筋内閉鎖筋上双子筋下双子筋大腿方形筋梨状筋⇔内旋:小殿筋

·        

·         伸展:大腿四頭筋、大腿筋膜張筋⇔屈曲:大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋

·         外旋:大腿二頭筋⇔内旋:半膜様筋、半腱様筋

·        

·         屈曲(背屈):前脛骨筋長趾伸筋第三腓骨筋⇔伸展(底屈):長腓骨筋、腓腹筋ヒラメ筋足底筋

·         内がえし(回外+内転+底屈):後脛骨筋長趾屈筋⇔外がえし(回内+外転+背屈):長腓骨筋短腓骨筋

·         足趾

·         屈曲:長趾屈筋長母趾屈筋⇔伸展:長趾伸筋、長母趾伸筋

·         胸横筋

胸横筋

胸横筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

肋間神経

部位

体幹筋

胸部の筋

胸壁筋

ラテン名

musculus transversus thoracis

英名

Transversus thoracis muscle

胸横筋(きょうおうきん)は、胸部の筋肉のうち、胸壁肋間隙にある胸壁筋のうちの一つ。胸郭前壁の内面に存在する。

胸骨の前面および剣状突起を起始とし、第2~第6肋軟骨に付着する。

肋骨を引き下げる作用がある。

·         胸横突間筋

胸横突間筋

胸横突間筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculi intertransversarii thoracis

英名

Interspinales thoracis muscle

胸横突間筋(きょうおうとつかんきん)は、短背筋のうち、胸の深層に位置する筋肉である。横突間筋のうち、腰内側横突間筋腰外側横突間筋、胸横突間筋、頸内側後横突間筋頸後横突間筋頸前横突間筋6部に分けられたものの一方である。胸椎の横突起を起始とし、隣り合う胸椎の上関節突起を結びつけ付着する。

脊柱の背屈(側屈、後屈)を行う。

·         胸回旋筋

胸回旋筋

胸回旋筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculi rotatores thoracis

英名

Rotatores thoracis muscle

胸回旋筋(きょうかいせんきん)は、長背筋のうち、斜胸の深層に位置する筋肉である。回旋筋のうち、頸回旋筋回旋筋、胸回旋筋の3部に分けられたものの一方である。全脊椎の横突起を起始とし、斜側上方に向かって走り、12個上の椎骨棘突起に付着する。

脊柱の回旋を行う。

 

·         胸棘間筋

胸棘間筋

胸棘間筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculi interspinales thoracis

英名

Interspinales thoracis muscle

胸棘間筋(きょうきょくかんきん)は、短背筋のうち、胸の深層に位置する筋肉である。棘間筋のうち、頸棘間筋腰棘間筋、胸棘間筋の3部に分けられたものの一方である。椎骨の棘突起を起始とし、内胸上方に向かって走り、隣接する椎骨の棘突起に付着する。

脊柱の背屈(側屈、後屈)を行う。

·         胸棘筋

胸棘筋

胸棘筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculus spinalis thoracis

英名

Spinalis thoracis muscle

胸棘筋(きょうきょくきん)は、長背筋のうち、前胸の深層に位置する筋肉である。棘筋のうち、頭棘筋頸棘筋、胸棘筋の3部に分けられたものの一方である。第10胸椎横突起~第2腰椎横突起を起始とし、前側上方に向かって走り、第2~第9胸椎棘突起に付着する。

頭部および脊柱の後屈、側屈を行う。

·         胸骨筋

胸骨筋

胸骨筋

Grant 1962 27b.png

胸骨に沿って縦走する胸骨筋

Braus 1921 137.png

大胸筋と広背筋の間を走る胸骨筋

ラテン語

musculus sternalis
musculus rectus thoracis

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

胸骨柄 または 鎖骨

停止

剣状突起

動脈

神経

前胸神経

テンプレートを表示

胸骨筋(きょうこつきん、Sternalis)は、胸部の筋肉胸骨の片側あるいは両側で、大胸筋の表面を胸骨に沿って縦走または斜行する。

ほとんどの人には存在しない、いわゆる破格筋で、10%程度の人に認められる。日本人では若干多い。起始部は胸骨柄が多いが、胸骨体や鎖骨の場合や、胸鎖乳突筋から派生する例もある。停止部は大胸筋に合流する場合もあれば、腹直筋と合流する例もある。二頭に分かれて一方は鎖骨と並走する例もあるなど、人によってかなりバリエーションがある。

身体を動かすうえで特に何の機能も持たず、あってもなくても問題が無い。なぜ出来るのか、なぜ存在するのか、よくわかっておらず、神経支配も詳しく分かっていない。小さい筋肉なので気づかれないことが多いが、マンモグラフィーボディビルで発見されて驚かせることがある。また、首の筋肉の再生手術に利用されることがある。

大胸筋を鍛えると体表から観察できるようになる。他の破格筋と比べると、出現する確率が高く、しかも目立つ位置にあるのでわかりやすい。ボディビルコンテストでは、他の人には存在しない小指ほどの太さの筋肉が胸骨の近くについている選手がしばしば見られる。

 

参考文献Saeed M, Murshid K, Rufai A, Elsayed S, Sadiq M (2002). Sternalis. An anatomic variant of chest wall musculature.. Saudi Med J 23 (10): 121421. PMID 12436146.

·         Loukas M, Bowers M, Hullett J (2004). Sternalis muscle: a mystery still.. Folia Morphol (Warsz) 63 (2): 1479. PMID 15232768.

·         Harish K, Gopinath K (2003). Sternalis muscle: importance in surgery of the breast.. Surg Radiol Anat 25 (3-4): 3114. doi:10.1007/s00276-003-0119-9. PMID 12898192.

Travell & Simons' Myofascial Pain and Dysfunction: The Trigger Point Manual

·         胸最長筋

胸最長筋

胸最長筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculus longissimus thoracis

英名

Longissimus thoracis muscle

胸最長筋(きょうさいちょうきん)は、長背筋のうち、中胸の深層に位置する筋肉である。最長筋のうち、頭最長筋頸最長筋、胸最長筋の3部に分けられたものの一方である。仙骨、腰椎棘突起、下位胸椎横突起を起始とし、中側上方に向かって走り、第1~第2肋骨まで達し、内側は腰椎副突起、腰椎副突起に付着、外側は肋骨、腰椎肋骨突起、胸筋膜に付着する。

頭部および脊柱の後屈、側屈または回旋を行う。

 

·         胸多裂筋

胸多裂筋

胸多裂筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculus multifidus thoracis

英名

Multifidus thoracis muscle

胸多裂筋(きょうたれつきん)は、長背筋のうち、斜胸の深層に位置する筋肉である。多裂筋のうち、腰多裂筋頸多裂筋、胸多裂筋の3部に分けられたものの一方である。全腰椎の乳頭突起及び副突起、第75頸椎の下関節突起を起始とし、斜側上方に向かって走り、軸椎以下のすべての椎骨棘突起に付着する。

弯曲の伸展(背屈)とわずかの回旋を行う。

·         胸腸肋筋

胸腸肋筋

胸腸肋筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculus iliocostalis thoracis

英名

Iliocostalis thoracis muscle

胸腸肋筋(きょうちょうろくきん)は、長背筋のうち、後胸の深層に位置する筋肉である。腸肋筋のうち、腰腸肋筋頸腸肋筋、胸腸肋筋の3部に分けられたものの一方である。第7~第12肋骨を起始とし、内側上方に向かって走り、第1~第7肋骨、第7頸椎横突起後結節に付着する。

脊柱の後屈、側屈を行う。

·         胸半棘筋

胸半棘筋

胸半棘筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculus semispinalis thoracis

英名

Semispinalis thoracis muscle

胸半棘筋(きょうはんきょくきん)は、長背筋のうち、斜胸の深層に位置する筋肉である。半棘筋のうち、頭半棘筋頸半棘筋、胸半棘筋の3部に分けられたものの一方である。第712胸椎横突起を起始とし、斜側上方に向かって走り、第6頸椎~第4胸椎棘突起に付着する。

頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋を行う。

·         胸壁筋

胸壁筋

胸壁筋()

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

肋間神経

部位

体幹筋

胸部の筋

ラテン名

musculi thoracis

英名

muscles of the thorax

胸壁筋(きょうへききん)は、胸部の筋肉のうち、胸壁内側面および肋間隙にある筋肉の総称。胸壁筋は深胸筋とも呼ばれ、上肢とは関係なく横隔膜とともに呼吸運動をつかさどる筋群である。

胸壁筋に属する筋は、外肋間筋内肋間筋肋下筋長肋骨挙筋短肋骨挙筋胸横筋である。

·         胸腕筋

胸腕筋

胸腕筋()

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

内側胸筋神経

      

外側胸筋神経

部位

体幹筋

胸部の筋

ラテン名

musculi thoracobarachiales

英名

muscles of the pectoral region

胸腕筋(きょうわんきん)は胸部の筋肉のうち、胸郭外側面にある筋肉の総称。胸腕筋は浅胸筋とも呼ばれ、胸部の皮膚のすぐ下層に位置し、主として上肢の運動をつかさどる筋群である。

胸腕筋に属する筋は、大胸筋小胸筋鎖骨下筋前鋸筋である

·         鋸筋

鋸筋

鋸筋()

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

肋間神経

部位

体幹筋

背部の筋

棘肋筋

ラテン名

musculi serrati

英名

serratus muscles

鋸筋(きょきん)は、背部の筋肉のうち、背部浅層にある棘腕筋と、深層にある棘背筋との間にある棘肋筋に含まれる筋肉。鋸筋は薄く存在する筋肉である。

鋸筋に属する筋は、上後鋸筋下後鋸筋である。

·         棘下筋

棘下筋

棘下筋

Arm muscles back numbers.png

3広背筋5大円筋 6小円筋7棘上筋8棘下筋13上腕三頭筋

Infraspinatus.PNG

ラテン語

Musculus infraspinatus

英語

Infraspinatus muscle

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

棘下窩・棘下筋膜内面

停止

上腕骨大結節中部

動脈

肩甲上動脈肩甲回旋動脈

神経

肩甲上神経C5C6

作用

の外旋

テンプレートを表示

骨格筋 > 体肢筋 > 上肢の筋 > 上肢帯筋 > 棘下筋

棘下筋(きょくかきん)は、上肢帯の筋である。肩甲骨の棘下窩・棘下筋膜の内面(広範囲)から起始し、筋束は集中して外方へ向かい、上腕骨大結節の中部に停止する。作用は、肩関節の外旋・上部は外転・下部は内転である。神経は、肩甲上神経C5C6

棘上筋肩甲下筋小円筋と共に回旋筋腱板(ローテーターカフ)を形成している。

·         棘筋

棘筋

棘筋()

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculus spinalis

英名

Spinalis muscle

棘筋(きょくきん)は、脊柱起立筋のうち、最も内側に位置する筋肉である。

棘筋は、更に頭棘筋 (musculus spinalis capitis)胸棘筋 (musculus spinalis thoracis)頸棘筋 (musculus spinalis cervicis)の、3筋に分類される。

·         棘上筋

棘上筋

棘上筋

Arm muscles back numbers.png

3広背筋5大円筋 6小円筋7棘上筋8棘下筋13上腕三頭筋

Supraspinatus.PNG

ラテン語

musculus supraspinatus

英語

Supraspinatus muscle

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

棘上窩、棘上筋膜内面

停止

上腕骨大結節上部

動脈

肩甲上動脈

神経

肩甲上神経(C5C6

作用

肩関節の外転

テンプレートを表示

棘上筋(きょくじょうきん)は、上肢帯筋のひとつである。肩甲骨の棘上窩、棘上筋膜の内面から起始し、肩峰の下を外方へ走り、上腕骨大結節の上部へ停止する。作用は、肩関節の外転。神経は、肩甲上神経C5C6である。

棘下筋肩甲下筋小円筋と共に回旋筋腱板(ローテーターカフ)を形成している。

·         棘背筋

棘背筋

棘背筋()

分類

部位

体幹筋

背部の筋

ラテン名

musculi spinodorsales

英名

spinodorsal muscles

棘背筋(きょくはいきん)は、背部の筋肉のうち、背部深層にある筋肉の総称。棘背筋は、固有背筋(こゆうはいきん、musculi dorsi proprii)、深背筋とも呼ばれる。

目次

棘背筋に属する筋

·         長背筋(musculi dorsi longi)

·         板状筋(musculus splenius)

·         頭板状筋(musculus splenius capitis)

·         頸板状筋(musculus splenius cervicis)

·         脊柱起立筋(musculus erector spinae)

·         腸肋筋(musculus ilicostalis)

·         最長筋(musculus longissimus)

·         棘筋(musculus spinalis)

·         横突棘筋(musculi transversospinales)

·         半棘筋(musculus semispinalis)

·         多裂筋(musculus multifidus)

·         回旋筋(musculi rotatores)

·         短背筋(musculi dorsi breves)

·         棘間筋(musculi interspinales)

·         横突間筋(musculi intertransversarii)

·         後頭下筋(musculi suboccipitales)

·         棘肋筋

棘肋筋

棘肋筋()

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

肋間神経

部位

体幹筋

背部の筋

ラテン名

musculi spinocostales

英名

spinocostal muscles

棘肋筋(きょくろくきん)は、背部の筋肉のうち、背部浅層にある棘腕筋と、深層にある棘背筋との間にある筋肉の総称。棘肋筋は薄く存在する筋肉である。

棘腕筋に属する筋は、鋸筋上後鋸筋下後鋸筋)である。深背筋とも呼ばれる。

·         棘腕筋

棘腕筋

棘腕筋()

分類

部位

体幹筋

背部の筋

ラテン名

musculi spinohumerales

英名

superficial muscles of the back

棘腕筋(きょくわんきん)は、背部の筋肉のうち、背部浅層にある筋肉の総称。棘腕筋は浅背筋とも呼ばれ、全てが背部の骨格から起こり、上肢との機能的関連を持つ筋群である。

棘腕筋に属する筋は、僧帽筋広背筋菱形筋肩甲挙筋である。

·         棘間筋

棘間筋

棘間筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

脊髄神経

部位

ラテン名

musculi interspinales

英名

Interspinales muscles

棘間筋(きょっかんきん)は、短背筋のうち、後頸の最深層に位置する筋肉である。頭棘間筋胸棘間筋頸棘間筋3部に分けられる。頸椎および胸椎、腰椎の棘突起を起始とし、内側上方に向かって走り、椎骨に付着する。

 

·         筋原説

筋原説

筋原説(きんげんせつ、myogenic hypothesis)とは、スイスの神経学者アルブレヒト・フォン・ハラーw:Albrecht von Haller)が1754に提唱した循環の自己調節における学説である。

内容

心臓は、神経とは関係なく筋肉によってポンプのように収縮するという説で、今の刺激伝導系の基となった考え方である。血管神経やホルモンに関係なく血管壁の働きにより平滑筋が伸展し、反応して平滑筋が収縮するというウイリアム・ベイリスが提唱したベイリス効果の基となった考えである。この説が提唱された時はトーマス・ウィリスが提唱した神経原説が圧倒的多数を占めており、1906田原淳田原結節を発見しこの説を証明するまで、100年以上にわたって繰り広げられた論争であった[1]

仮説

筋原説では、以下のような仮説により自己調節を説明する。

·         血圧上昇 ⇒ 動脈壁伸展 ⇒ 機能的細動脈収縮 ⇒ 血流抵抗上昇 ⇒ 血流量増大を相殺[2]

ただし、前毛細血管括約筋が壁内外圧差に反応することから、以下のような修正説も考えられている。

·         血圧上昇 ⇒ 動脈壁伸展 ⇒ 前毛細血管括約筋収縮 ⇒ 内腔閉鎖の頻度高まり ⇒ 平均的血流抵抗上昇 ⇒ 血流量増大を相殺[2]

·         筋肉痛

筋肉痛

筋肉痛(きんにくつう、: Myalgia)とは、筋肉に生じる痛みのこと。広義には肉離れなども含み、また激しい運動の直後にもバーン: Burn)と呼ばれる「筋肉が焼け付く感覚」が生じる場合もあるが、一般に筋肉痛と呼ばれるのは、運動した数時間後から数日後に発生する「遅発性筋肉痛 (: Delayed Onset Muscle Soreness = DOMS) 」のことであり、本項目では遅発性筋肉痛について記述する。

目次

原因

筋肉痛の主原因となる運動は、筋肉が収縮方向とは逆方向に引きのばされながら力を発揮(伸張性収縮、或いはエキセントリック収縮)する運動である。筋肉を収縮させながら力を発揮(短縮性収縮、或いはコンセントリック収縮)する運動ではほとんど筋肉痛が生じない。

例として、筋力トレーニングにおけるベンチプレス運動を大胸筋の視点からみたとき、バーベルダンベルを挙上していく動きが「短縮性収縮」、下ろしていく動きが「伸張性収縮」となり、この場合は器具の重量に抵抗しながらゆっくりと下ろす動きが大胸筋の筋肉痛を生む主要因になる。他の例として、坂道や階段を駆け下りる動きは大腿四頭筋下腿三頭筋に伸張性収縮を発生させる。

メカニズム

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c0/Skeletal_muscle.jpg/300px-Skeletal_muscle.jpg

骨格筋(クリックして拡大)。

痛みのメカニズムについてはいくつかの仮説があるが、統一された学説となるには至っていない。

骨格筋は数千本の筋線維が束になり、この束を筋膜が包むように形成されるが、痛覚を伝える神経終末は筋膜には接合しているものの筋線維には接合していない。このため、伸張性収縮などによって筋肉が過負荷を受けた瞬間(筋線維がミクロレベルで損傷した瞬間)に痛みを感じることはない。よって筋肉痛の原因は、筋肉自体の損傷ではない。ただし、筋膜までも損傷するような疾患(一般的に「肉離れ」と称するもの)の場合は即痛みを伴う。

一般的な説明として多いのは、「運動で生じる『乳酸』の一部が筋肉中の毛細血管に長時間残存し、これが筋肉への酸素供給を阻害して鈍痛を引き起こす(肩こり等と同様の現象)」という仮説である。しかし、伸張性運動の場合に筋肉痛が発生しやすいこと、血液中の乳酸値が運動後比較的速やかに下がってしまうことなどとの矛盾が指摘されている[1]

加齢による遅発性筋肉痛

金哲彦監修の著書「ランニング・スタート・ブック」では、上記回復過程において、血液が集まることにより鬱血が生じることが原因であるとして、加齢により筋肉痛の発生が遅くなることは、細胞分裂が衰えることにより回復に時間がかかるためとしている[2]。 一方、加齢による筋肉痛のピークの遅れはないとする研究[3]も多く、タイミングの差により「歳を取った」と卑屈になる必要はない。つまり、この手の話題は、気象に関する話題と同様、比較的毒の無い挨拶のようなものとも考えられる。

解消法

通常は筋線維とその周りの結合組織の回復過程が終息するに伴い、筋肉痛も自然に解消の方向に進む。

痛みを和らげる方法としては、冷やす、時間がたってから安静にする・入浴などで筋肉を温めるといった「消極的休息」のほか、軽度の運動やストレッチングなどで血行をよくする「積極的休息」がある[4]

トレーニングと筋肉痛

筋肉痛の強さはトレーニング量や運動時間に単純比例するものではなく、有効なトレーニングに必ずしも筋肉痛は必要ない。前述の通り、伸張性収縮を極力起こさないように運動を行えば、筋肉痛を抑えることも出来る。しかし、筋力強化や筋肥大を目的としてハードなトレーニングを行えば、通常は筋肉痛につながる

脚注

1.     ^ 八田秀雄(著)、乳酸と運動生理・生化学―エネルギー代謝の仕組み―、市村出版、2009.02ISBN 978-4902109153

2.     ^ ランニング・スタイル編集部(著)、金哲彦(監修)、ランニング・スタート・ブック、エイ出版社、2008.05ISBN 978-4777910137

3.     ^ http://kaken.nii.ac.jp/d/p/14580049.ja.html

4.     ^ http://news.livedoor.com/article/detail/10528227/

関連項目

·         肉離れ

·         人間の筋肉の一覧

·         フィジカルトレーニング

·         筋力トレーニング

·         フィットネス

·         こむら返り

·         筋紡錘

筋紡錘

構造と機能

筋紡錘は

·         筋内繊維の束: 細い筋繊維(筋細胞)の束

·         感覚神経終末

·         γ運動ニューロン終末

で構成されている[1]。これからの構成成分が膜に包まれて筋肉の中に埋め込まれている。

筋肉の伸長によって筋内繊維が伸長すると、筋内繊維に巻き付いている感覚神経末端が物理的に引き延ばされる。感覚神経末端には膜の伸展を検知するチャネルが存在しており、筋肉の伸長によって感覚神経が活性化する。これが筋肉の伸長シグナルとして身体へと送られる[2]

動物種による違い

魚類のゼブラフィッシュには筋紡錘が存在しない[3]

脚注

1.     ^ Eric R Kandel, et al.. カンデル神経科学. 5th edition. 日本語版. p.476

2.     ^ Eric R Kandel, et al.. カンデル神経科学. 5th edition. 日本語版. pp.476-477

3.     ^ > Proprioceptors like the muscle spindle are not found in Zebrafish. > http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0301008214000410

·         頬筋

頬筋

頬筋

Buccinator.jpg

濃い赤色が頬筋

ラテン語

musculus buccinator

英語

Buccinator muscle

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

上顎骨下顎骨歯槽骨顎関節

停止

口輪筋の線維

動脈

頬動脈

神経

顔面神経頬筋枝

作用

口角を外側にひき、を歯列に押し付ける

アナトモグラフィー

三次元CG

テンプレートを表示

頬筋(きょうきん)は人間の頭部の浅頭筋のうち、口唇周囲にかけての口筋のなかで口角を外側にひき、を歯列に押し付ける筋肉である。筋肉の一方が皮膚で終わっている皮筋である。

人間において、口輪筋の起始は上顎骨の大臼歯部における歯槽突起頬側面と、下顎骨の大臼歯部頬側面の頬筋稜より起こる。

画像

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/03/Buccinator_muscle_animation_small.gif/120px-Buccinator_muscle_animation_small.gif

頬筋の位置。赤色で示す

·         胸骨甲状筋

 

·         胸骨舌骨筋

胸骨舌骨筋

胸骨舌骨筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

頚神経ワナ

部位

体幹筋

頚部の筋

前頚筋

舌骨筋

舌骨下筋

ラテン名

m. sternohyoideus

英名

sternohyoid muscle

胸骨舌骨筋(きょうこつぜっこつきん)は頚部の筋肉のうち、舌骨の体部下縁から頚正中部を上下に走る筋肉である。舌骨を下方に引く作用を持つ。

胸骨舌骨筋の起始は胸骨柄、胸鎖関節、第一肋軟骨後面から起こり、舌骨の体部下縁に停止する。

·         胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋

 

胸鎖乳突筋

Sternocleidomastoideus.png

頸部の筋肉。濃い赤色が胸鎖乳突筋

Scm posterior.PNG

頚背部の筋肉。濃い赤色が胸鎖乳突筋

ラテン語

musculus sternocleidomastoideus[1]

英語

Sternocleidomastoid

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

胸骨鎖骨

停止

側頭骨の乳様突起(及び後頭骨

動脈

後頭動脈上甲状腺動脈の枝である胸鎖乳突筋枝

神経

運動: 副神経
感覚: 頚神経叢

作用

この筋の左右両方が収縮すると顎を軽く上方に上げつつ後頭を前方に引く。
片方だけが収縮する時には頭を反対側に回し、かつ傾ける。
頭を固定している時には、呼気筋として作用する。

アナトモグラフィ

三次元CG

テンプレートを表示

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は頸部にある筋肉の一つ。を曲げ、回転させる働きを持つ。

胸鎖乳突筋という名前は、胸骨鎖骨を起始とし、側頭骨乳様突起(及び後頭骨)に停止するところからつけられた。支配する運動神経副神経であり、知覚頚神経叢が司る。血液後頭動脈上甲状腺動脈の枝である胸鎖乳突筋枝から供給される。

目次

胸鎖乳突筋の筋力トレーニング

頸部を保護するという目的から競技能力の向上よりも怪我の防止という観点で鍛えられることが多い。頭にパンチを浴びるボクシング、首を抱え込む体勢が多いレスリングなど格闘技系の種目で特に重要視されるが、その他の競技(特にラグビー、アメフト)でも事故を防ぐために鍛えておいたほうがよいとされる。トレーニング種目としてはリバース・レスラー・ブリッジやネック・フレクションなどが存在する。

·         起始部 胸骨頭、鎖骨頭

·         停止部 側頭骨の乳様突起、後頭骨の上項線

·         神経支配 副神経、頚神経叢機能   


この筋が両側性にはたらくときには顎を軽く上方に上げつつ後頭を前方に引く。一側性に働く時には頭を反対側に回し、かつ傾ける。頭を固定してる時には、呼気筋として作用する。

画像

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a3/Sternomastoid_muscle_animation_small2.gif/120px-Sternomastoid_muscle_animation_small2.gif

胸鎖乳突筋の位置 アニメーション

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b5/Sternomastoid_muscle_frontal2.png/120px-Sternomastoid_muscle_frontal2.png

前面からの画像。

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/12/Sternomastoid_muscle_lateral2.png/120px-Sternomastoid_muscle_lateral2.png

横からの画像。

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d8/Sternomastoid_muscle_back2.png/120px-Sternomastoid_muscle_back2.png

背側からの画像。

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/48/Woman_in_white_top_looking_to_her_left_22March2009.jpg/80px-Woman_in_white_top_looking_to_her_left_22March2009.jpg

頭部を側方に向けたヒト。胸鎖乳突筋が浮き出ている。

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/76/Young_woman_-unidentified_model_at_Mercedes-Benz_Fashion_Week.jpg/90px-Young_woman_-unidentified_model_at_Mercedes-Benz_Fashion_Week.jpg

頭部を側方に向けたヒト。胸鎖乳突筋が浮き出ている

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5c/Young_woman%27s_neck.jpg/78px-Young_woman%27s_neck.jpg

頭部を側方に向けたヒト。胸鎖乳突筋が浮き出ている

·         頸長筋

頸長筋

頸長筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

頸神経叢

     

腕神経叢

部位

ラテン名

m. longus coli

英名

longus coli muscle

頸長筋(けいちょうきん)は頸部の筋肉のうち、頸椎に沿うように前方に存在する筋肉である。上斜部垂直部下斜部の三部に分けられる。頸部を前屈させる作用を持つ。

頸長筋の起始は、上斜部において第3~第5頸椎の横突起、垂直部において第5頸椎~第7頸椎と第1胸椎~第3胸椎の椎体、下斜部において第1胸椎~第3胸椎の椎体である。

頸長筋の停止は、上斜部において環椎の前結節、垂直部において第2~第4頸椎の椎体、下斜部において第6~第7頸椎の横突起である。

·         頸動脈三角

頸動脈三角

 

頸動脈三角

Musculi coli base, my edits for tringles, Carotid T.svg

頸動脈三角

Gray1210.png

Side of neck, showing chief surface markings. (Nerves are yellow, arteries are red.)

ラテン語

trigonum caroticum

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

頸動脈三角(けいどうみゃくさんかく)は、顎二腹筋後腹、胸鎖乳突筋肩甲舌骨筋によって形成された三角形の領域である[1]前頸三角の一部[1]総頸動脈内頸静脈迷走神経が通る。

追加画像

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/bd/Musculussternocleidomastodieus.png/112px-Musculussternocleidomastodieus.png

Sternocleidomastoid muscle

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/71/Gray386.png/120px-Gray386.png

Muscles of the neck. Anterior view.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0f/Gray512.svg/98px-Gray512.svg.png

The triangles of the neck. (Anterior triangles to the left; posterior triangles to the right. Suprahyoid labeled at left.)

·         茎突舌筋

茎突舌筋

茎突舌筋

Styloglossus.png

Extrinsic muscles of the tongue. Left side. (Styloglossus visible at center top.)

Gray1020.png

Coronal section of tongue, showing intrinsic muscles. (Styloglossus labeled at center left.)

ラテン語

musculus styloglossus

英語

Styloglossus

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

側頭骨茎状突起

停止

舌先端及び側面

動脈

神経

舌下神経

作用

舌の収縮と上昇

テンプレートを表示

茎突舌筋(けいとつぜっきん)は舌筋の一つ。側頭骨茎状突起からの三つの筋肉の中で最も短く小さい筋肉である。茎状突起の前面および側面より起こり、先端付近を通り、茎突下顎靱帯から出る。下前方に進み、内頸動脈外頸動脈の間を通り、舌の側面を舌背部の表層近くでわけ、舌骨舌筋の前面で下縦舌筋の繊維と合し、また、斜めに舌骨舌筋と重なり、繊維がX字型になる。

目次

神経支配[

迷走神経に支配される口蓋舌筋以外の他のすべての舌筋同様に舌下神経支配である。

動作

舌の側面を上に引くことで、嚥下のために凹を作る。また、舌をひっこめる動きを助ける。

追加画像

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/96/Gray137.png/120px-Gray137.png

Left temporal bone. Outer surface.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/71/Gray386.png/120px-Gray386.png

Muscles of the neck. Anterior view.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9c/Gray513.png/83px-Gray513.png

The internal carotid and vertebral arteries. Right side.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4b/Gray793.png/52px-Gray793.png

Course and distribution of the glossopharyngeal, vagus, and accessory nerves.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ef/Gray794.png/109px-Gray794.png

Hypoglossal nerve, cervical plexus, and their branches.

·         茎突舌骨筋

茎突舌骨筋

茎突舌骨筋

Musculi colli stylohyoideus.svg

The stylohyoid among the triangles of the neck.

Stylohyoid muscle.PNG

Muscles of the neck. Anterior view. Stylohyoid muscle in purple

ラテン語

musculus stylohyoideus

英語

Stylohyoid

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

側頭骨茎状突起[1]

停止

正中部を除く舌骨体底[2]

動脈

神経

顔面神経 (CN VII)

作用

嚥下時における舌骨の挙上[1]

テンプレートを表示

茎突舌骨筋(けいとつぜっこつきん)は頸部の筋肉で、舌骨上筋の一つ。顎二腹筋の後腹に沿って舌骨につく筋肉である。舌骨をやや後方に挙上する作用を持つ。

茎突舌骨筋の起始は側頭骨の茎状突起から起こり、顎二腹筋後腹の外側を沿いながら顎二腹筋の中間腱前後の舌骨に停止する。

目次

追加画像

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/96/Gray137.png/120px-Gray137.png

Left temporal bone. Outer surface.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/1f/Gray186.png/120px-Gray186.png

Hyoid bone. Anterior surface. Enlarged.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/26/Gray507.png/109px-Gray507.png

Superficial dissection of the right side of the neck, showing the carotid and subclavian arteries.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/ad/Stylohyoideus.png/110px-Stylohyoideus.png

Extrinsic muscles of the tongue. Left side.

脚注

1.     ^ a b 井出吉信摂食・嚥下障害を理解するための解剖」、『歯科学報』第109巻第3号、東京歯科大学学会20096月、 324-330頁、 ISSN 0037-3710NAID 100256732172011113日閲覧。

2.     ^ 斉藤博伊藤一三ヒト茎突舌骨筋の舌骨停止部のSEM観察 (PDF) 」 、『歯科基礎医学会雑誌』第43巻第1号、歯科基礎医学会20012月、 8-16頁、 doi:10.2330/joralbiosci1965.43.8ISSN 0385-0137NAID 110003166762JOI:JST.Journalarchive/joralbiosci1965/43.82011113日閲覧。

·         肩甲舌骨筋

肩甲舌骨筋

肩甲舌骨筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

頚神経ワナ

部位

体幹筋

頚部の筋

前頚筋

舌骨筋

舌骨下筋

ラテン名

m. omohyoideus

英名

omohyoid muscle

肩甲舌骨筋(けんこうぜっこつきん)は頚部の筋肉のうち、肩甲骨舌骨の間を中間腱を鋏みながら上腹・下腹に分かれ、下側に弓なりになっている筋肉である。舌骨を後下方に引く作用を持つ。

肩甲舌骨筋の起始は、下腹に於いて肩甲骨上縁と上肩甲横靱帯から起こり中間腱に至り、後腹に於いて中間腱から起こり舌骨の体下縁部外側に停止する。

·         口蓋垂筋

口蓋垂筋

口蓋垂筋

Gray169.png

Left palatine bone. Posterior aspect. Enlarged.

Musculusuvulae.png

英語

Musculus uvulae

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

硬口蓋口蓋腱膜

停止

口蓋垂

動脈

神経

迷走神経咽頭枝

テンプレートを表示

口蓋垂筋(こうがいすいきん)は頭頸部筋肉の一つ。口蓋筋の一つ。

目次

 

起始と停止

口蓋骨後鼻棘及び口蓋腱膜[1]より起こる。

下に降りていき、口蓋帆挙筋の鼻腔側を通り[1]口蓋垂に付着し、移動と成形を行う。

神経支配[

咽頭神経叢からの迷走神経咽頭枝により支配される。

追加画像

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/90/Gray187.png/74px-Gray187.png

Base of skull. Inferior surface.

脚注]

  1. ^ a b 北村清一郎角田佳折市川哲雄 「第1章 口腔顎顔面領域と前頸部の局所解剖学 7 口峡とその周辺-発音・嚥下機能を理解する上で知っておくべきこと」『臨床家のための口腔顎顔面解剖アトラス』 北村清一郎医歯薬出版東京都文京区20101020日、第1版第3刷、50-57頁。ISBN 978-4-263-44296-8

外部リンク

 

頭頸部の筋肉: 頭部

外眼筋 (動眼神経滑車神経外転神経)

咀嚼筋 (下顎神経)

筋膜:

浅頭筋 (顔面神経)

頭皮/

筋膜:

軟口蓋および口峡の筋肉
(舌咽神経
迷走神経副神経)
(口蓋帆張筋
のみ下顎神経)

舌筋 (舌下神経)

·         口蓋帆挙筋

口蓋帆挙筋

口蓋帆挙筋

Musculuslevatorvelipalatini.png

Dissection of the muscles of the palate from behind. (Caption for Levator veli palatini visible at right, second from the top.)

Gray907.png

External and middle ear, opened from the front. Right side. (Levator veli palatini visible at bottom right.)

ラテン語

musculus levator veli palatini

英語

Levator veli palatini

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

側頭骨, 耳管

停止

口蓋腱膜

動脈

顔面動脈

神経

迷走神経

作用

軟口蓋の上昇

テンプレートを表示

口蓋帆挙筋(こうがいはんきょきん)は口蓋筋の一つで、口蓋帆を上方へ上げる筋肉嚥下の際、収縮し、軟口蓋を上方へ上げることで、食物鼻咽頭に入るのを防ぐ働きを持つ。咽頭神経叢経由で、迷走神経の支配を受ける。

幅が広く丸みを帯びた筋肉で、後鼻孔の横に位置する。側頭骨錐体尖下面と耳管軟骨の内側板から起こり、上咽頭収縮筋 upper concave margin の上方を通り、口蓋帆で斜め下方と内側に正中まで広がり、反対側の口蓋帆挙筋と交わる。

追加画像

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Gray141.png/120px-Gray141.png

Left temporal bone. Inferior surface.

外部リンク

·         Origin, insertion and nerve supply of the muscle at Loyola University Chicago Stritch School of Medicine

·         -147521459 - GPnotebook

·         levator+veli+palatini+muscle - eMedicine Dictionary

·         Anatomy diagram: 25420.000-1 at Roche Lexicon - illustrated navigator, Elsevier

·         口蓋帆張筋

口蓋帆張筋

口蓋帆張筋

Musculustensorvelipalatini.png

Dissection of the muscles of the palate from behind. (Tens. val. pal. visible at upper right.)

Gray783.png

The otic ganglion and its branches. (Tensor veli palatini visible at center left.)

ラテン語

musculus tensor veli palatini

英語

Tensor veli palatini muscle

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

蝶形骨翼状突起内側板

停止

口蓋腱膜

動脈

神経

内側翼突筋神経下顎神経の枝)

作用

軟口蓋張力

テンプレートを表示

口蓋帆張筋こうがいはんちょうきん)は口蓋筋の一つで、幅広で薄くリボン状の筋肉であり、軟口蓋張力をかける。

目次

構造

口蓋帆挙筋の前側方に見られ、翼状突起内側板基部の舟状窩蝶形骨角棘耳管軟骨側壁より薄い薄板として起こる。

翼状突起内側板と内側翼突筋の間を垂直に下降し、翼突鉤周囲のとなり、内側翼突筋由来の筋繊維により、これが維持される。

腱と鉤状骨の間は小さなとなっている。

腱は内側に進み、口蓋腱膜へと挿入、口蓋骨水平板の横口蓋襞後面に向かう。

神経支配

口蓋帆張筋は三叉神経第三枝である下顎神経の枝である内側翼突筋神経によって支配される。軟口蓋の他の骨格筋は、咽頭神経叢支配である。

作用

口蓋張力をかける事で咀嚼耳管口を結びつける。

追加画像

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/90/Gray187.png/74px-Gray187.png

Base of skull. Inferior surface.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/06/Gray782_updated.png/120px-Gray782_updated.png

Mandibular division of trifacial nerve, seen from the middle line.

·         口角下制筋

口角下制筋

口角下制筋

Gray381.png

口輪筋の筋繊維の配置図。口角下制筋は右下に書かれている"Triangularis"

Depressor anguli oris.png

頭頸部の筋肉。濃い赤色の所が口角下制筋

ラテン語

musculus depressor anguli oris

英語

Depressor anguli oris. triangularis muscle

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

下顎骨下縁広頸筋

停止

モダイオラス、口輪筋

動脈

顔面動脈

神経

顔面神経頬筋枝

作用

口角を下に引く

アナトモグラフィー

三次元CG

テンプレートを表示

口角下制筋(こうかくかせいきん)は人間の頭部の浅頭筋のうち、口唇周囲にかけての口筋のなかで上唇と口角を下方にひく筋肉で、表情筋の一つ。筋肉の一方が皮膚で終わっている皮筋である。別名、オトガイ三角筋triangularis muscle)。顔面神経頬筋枝により支配される[1]。人間において、口角下制筋の起始は下顎骨下縁と広頚筋であり、モダイオラスに停止する[2][3]。胎生27週でも口角下制筋が認められると報告されている[4]

目次

追加画像

  • https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8c/Depressor_anguli_oris_animation_small.gif/120px-Depressor_anguli_oris_animation_small.gif

口角下制筋の位置。赤で示す。

  • https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/64/Gray176.png/120px-Gray176.png

下顎骨の外側面。左下の"Triangularis"と書かれている赤丸部分が口角下制筋の起始。

  • https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7b/Gray508.png/117px-Gray508.png

頭部の筋肉と血管。右下に"Triangularis"と書かれているのが口角下制筋。

脚注^ 高橋宏明臨床に役立つ局所解剖顔面神経と顔面表情筋 (PDF) 」 、『日本耳鼻咽喉科学会会報』第95巻第7号、日本耳鼻咽喉科学会、19927月、 1100-1103頁、 doi:10.3950/jibiinkoka.95.1100ISSN 0030-6622JOI:JST.Journalarchive/jibiinkoka1947/95.11002011113日閲覧。

1.     ^ 宮尾直文「日本人口筋の解剖学的研究口角下制筋, 下唇下制筋, オトガイ筋, 口輪筋の起始について」、『歯科学報』第72巻第12号、東京歯科大学学会197212月、 1927-1950頁、 ISSN 0037-3710

2.     ^ 権田悦通羽生哲也藤井弘之藤井輝久柳生嘉博 4章 総義歯補綴治療に必要な形態的事項」『最新総義歯補綴学』 権田悦通医歯薬出版1999320日、第2版、pp. 40-41ISBN 4-263-45428-6

3.     ^ 島田茂孝後藤昇島田和幸保阪善昭ヒト胎児の顔面表情筋と顔面神経分布について (PDF) 」 、『昭和医学会雑誌』第61巻第3号、昭和大学・昭和医学会20016月、 322-332頁、 ISSN 0037-4342JOI:JST.Journalarchive/jsma1939/61.3222011113日閲覧。

·         口角挙筋

口角挙筋

口角挙筋

Gray381.png

Scheme showing arrangement of fibers of Orbicularis oris.

Levator anguli oris.png

ラテン語

musculus levator anguli oris

英語

Levator anguli oris

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

上顎骨犬歯窩

停止

モダイオラス

動脈

顔面動脈

神経

顔面神経頬骨枝

作用

口角を上方に上げる

テンプレートを表示

口角挙筋(こうかくきょきん)は人間の頭部の浅頭筋のうち、口唇周囲にかけての口筋のなかで口角を上方にあげる筋肉である。筋肉の一方が皮膚で終わっている皮筋である。別名、犬歯筋[1]

人間において、口角挙筋の起始は上顎骨前面の犬歯窩より起こる[1]

上頬小の動きに関係する[2]

目次

追加画像[

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/71/Gray157.png/120px-Gray157.png

Left maxilla. Outer surface.

脚注

1.     ^ a b 原著 森於菟 改訂 大内弘 「筋学 II.頭部の筋 4.口裂周囲の筋」『分担解剖学1金原出版東京都文京区20001120日、第11版第20刷、283-287頁。ISBN 4-307-90021-0

2.     ^ 北村清一郎角田佳折市川哲雄 「第2章 テーマ別 臨床に役立つ口腔顎顔面領域の解剖写真集 1 総義歯の形態に関わる解剖構造 -義歯の形を理解する ①上顎義歯」『臨床家のための口腔顎顔面解剖アトラス』 北村清一郎医歯薬出版東京都文京区20101020日、第1版第3刷、108-115頁。ISBN 978-4-263-44296-8

·         口筋

口筋

口筋()

分類

所在分類:

皮筋 musculus cutanei

支配神経:

顔面神経 n. facialis

部位

体幹筋 mm. trunci

頭部の筋 mm. capitis

頭筋 mm. capitis superficiales

ラテン名

musculi oris

英名

muscle of the mouth

口筋(こうきん)は頭部の浅頭筋のうち、口唇周囲にかけての筋肉の総称。筋肉の一方が皮膚で終わっている皮筋である。

人間の口筋は、大頬骨筋小頬骨筋口角下制筋口輪筋上唇挙筋口角挙筋上唇鼻翼挙筋頬筋下唇下制筋オトガイ筋によって構成される。

·         咬筋

咬筋

咬筋

Gray378.png

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

咬筋神経

部位

体幹筋

頭部の筋

咀嚼筋

ラテン名

musculus masseter

英名

masseter muscle

起始・経過

·         起始(浅部):頬骨弓前部及び中部

·         起始(深部):頬骨弓中部及び後部

·         付着部:下顎骨咬筋粗面

咬筋(こうきん)は筋肉の一種で骨格筋随意筋)である。咀嚼筋の一つである。

人間においては浅部と深部に分かれており、浅部では起始が頬骨弓(側頭骨頬骨で作る)の前2/3、停止が下顎骨咬筋粗面下部、深部では起始が頬骨弓の後ろ2/3で、停止が下顎骨咬筋粗面上部。第V脳神経である三叉神経の第三枝である下顎神経の枝の一つである咬筋神経に支配されている。この筋肉が収縮することで下顎骨が上に上がり、名前の通り咬むことができる。しかし上顎と下顎が常にかみ合わさった状態でいると、無駄な力が加わり続けるので咬筋の過剰発達が起き、顔全体が大きく見える主な原因ともなる。

目次

画像https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/13/Masseter_muscle_animation_small.gif/120px-Masseter_muscle_animation_small.gif

咬筋の位置とその部分

  浅部

  深部

·         咬筋筋膜

咬筋筋膜

咬筋筋膜

Gray378.png

Muscles of the head, face, and neck. (Masseter visible to left of ear.)

ラテン語

f. masseterica

英語

Masseteric fascia

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

咬筋筋膜(こうきんきんまく)は深頸筋膜から続く頭頸部の強い筋膜である。咬筋をしっかりと覆い、強くつながっている。頬骨弓下縁につながっており、耳下腺を取り巻いている。耳下腺と咬筋の両方を取り巻く筋膜であることから、耳下腺咬筋筋膜と呼ぶ事もある[1]側頭筋膜及び深頸筋膜浅層と連続している[1]笑筋の起始の一つである[2]

脚注^ a b 市村恵一田中利善北原伸郎「咬筋に対する外科的アプローチ ―文献的考察―」、『耳鼻咽喉科臨床』第82巻第9号、耳鼻咽喉科臨床学会1989年、 1209-1219頁、 doi:10.5631/jibirin.82.1209ISSN 0032-6313NAID 130001811351JOI:JST.Journalarchive/jibirin1925/82.1209

1.     ^ 竹原祥子下山和弘「口唇と頬の構造と機能訓練 I.口唇と頬に関する基礎知識」、『老年歯科医学』第21巻第4号、日本老年歯科医学会東京都豊島区2007331日、 403-406頁、 doi:10.11259/jsg1987.21.403ISSN 0914-3866NAID 10020174814JOI:JST.Journalarchive/jsg1987/21.403

関連項目[編集]

 

頭頸部の筋肉: 頭部

外眼筋 (動眼神経滑車神経外転神経)

咀嚼筋 (下顎神経)

筋膜:

浅頭筋 (顔面神経)

頭皮/

筋膜:

軟口蓋および口峡の筋肉
(舌咽神経
迷走神経副神経)
(口蓋帆張筋
のみ下顎神経)

舌筋 (舌下神経)

·         広頚筋

広頚筋

広頚筋

Platysma.png

分類

所在分類:

皮筋

支配神経:

顔面神経 頚枝

部位

ラテン名

platysma

英名

platysma

広頚筋(こうけいきん)は頸部にある筋肉の一つ。下顎骨の下縁から、上胸部にわたる頚部の広い範囲の皮筋であることから名づけられた。の表面に皺を関連する筋膜を緊張させ、口角を下方に引く働きを持つ。

広頚筋は、胸筋筋膜を起始とし、下顎骨下縁、咬筋筋膜、笑筋口角下制筋下唇下制筋に停止する。支配する運動神経顔面神経頚枝である。

·         後頸三角

後頸三角

後頸三角

Copy of Musculi coli base, my edits for tringles, labeled triangles,posterior.svg

後頸三角

Gray1210.png

Side of neck, showing chief surface markings. (Nerves are yellow, arteries are red.)

概要

表記・識別

ラテン語

regio cervicalis lateralis, trigonum cervicale posterius

ドーランド
/エルゼビア

r_07/12700361

TA

A01.2.02.009

FMA

57778

解剖学用語英語版

[ウィキデータを編集]

後頸三角(こうけいさんかく、posterior triangle)を構成するものは僧帽筋前縁、胸鎖乳突筋後縁、鎖骨外頸静脈頚横動脈頚神経叢腕神経叢、頚リンパ節、副神経胸管が後頸三角を通る。

·         虹彩筋

虹彩筋

虹彩筋(こうさいきん、iris muscles)とは、内眼筋に含まれる虹彩を調節して視力の焦点を合わせる筋肉の総称で、以下の2つの筋肉がある。

·         瞳孔括約筋

·         瞳孔散大筋

暗い場所で多くの光が必要なときは虹彩筋が縮み、瞳孔が大きく開くので光を多く取り込みやすく多量の光を水晶体に送る事が出来る。

明るい場所では光が少なくてすむので虹彩筋は伸びて、瞳孔は小さくなり水晶体に送る光も少なくなる。

·         後耳介筋

後耳介筋

後耳介筋(こうじかいきん)は、人間の頭部の浅頭筋のうち、耳周囲の耳介筋に含まれる筋肉である。皮筋である。 乳様突起から起始し、耳介根部(耳介内側面下部)に停止する。作用は耳を後ろに引く。顔面神経後耳介枝・側頭枝支配

関連項目

頭頸部の筋肉: 頭部

外眼筋 (動眼神経滑車神経外転神経)

咀嚼筋 (下顎神経)

筋膜:

浅頭筋 (顔面神経)

頭皮/

筋膜:

軟口蓋および口峡の筋肉
(舌咽神経
迷走神経副神経)
(口蓋帆張筋
のみ下顎神経)

舌筋 (舌下神経)

·         後斜角筋

後斜角筋

後斜角筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

腕神経叢

部位

体幹筋

頚部の筋

後頚筋

深頚筋

斜角筋

ラテン名

m. scalenus posterior

英名

scalenus posterior muscle

後斜角筋(こうしゃかくきん)は頚部の筋肉のうち、頚堆の横突起から肋骨に伸びる筋肉である。前斜角筋中斜角筋と平行し、最も後方(posterior)を走っている。繋がっている第二肋骨を上方に引く作用を持つ。

後斜角筋の起始は、全ての第四~第七頚堆の横突起から起こり、第二肋骨に停止する。

·         甲状舌骨筋

甲状舌骨筋

甲状舌骨筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

頚神経

     

甲状舌骨筋枝

部位

ラテン名

m. thyreohyoideus

英名

thyreohyoid muscle

甲状舌骨筋(こうじょうぜっこつきん)は頚部の筋肉のうち、胸骨舌骨筋の外側を上下に平行に走り、舌骨に繋がる筋肉である。舌骨を下方に引く作用を持つ。

甲状舌骨筋の起始は甲状軟骨斜線から起こり、上方に向かい舌骨大角の後面に停止する。

·         甲状腺挙筋

甲状腺挙筋

甲状腺挙筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

頚神経ワナ

部位

体幹筋

頚部の筋

前頚筋

舌骨筋

舌骨下筋

ラテン名

m. levator glandulae thyroideae

英名

levator glandulae thyroideae muscle

甲状腺挙筋(こうじょうせんきょきん)は頚部の筋肉のうち、原基が移動経路に引いた尾の一部の筋組織からなる筋肉である。甲状腺のホルモン分泌の補助を持つ。出現率は20 - 30%ほどである。

胸骨甲状筋の起始は舌骨または甲状軟骨から起こり、甲状腺に停止する。

·         甲状披裂筋

甲状披裂筋

甲状披裂筋(こうじょうひれつきん)とは、内喉頭筋の一つで甲状軟骨の後面に起始し、披裂軟骨に停止する平滑筋迷走神経の枝である反回神経下喉頭神経)に支配される。別名、内筋。内側部は声帯筋として独立する事もある。

声帯を短縮・弛緩させる。

頭頸部の筋肉 :頸部

頸部

顔面神経:

副神経 (deep):

C1–C6 (anterior):

C3–C8 (lateral):

後頭下筋

C1:

C1–C6 (anterior):

舌骨上筋

下顎神経:

CN VII (lateral):

C1 (deep):

舌骨下筋

C1:

頚神経ワナ:

筋膜

咽頭:

咽頭筋

喉頭

·         後頭筋

後頭筋

後頭筋

Musculus occipitalis.png

頭部の筋肉。濃い赤色の所が後頭筋

Gray129.png

後頭骨の外表面(一番右上にある occipitalis と書かれている横長の赤囲みの領域が後頭筋の起始部位)

ラテン語

venter occipitalis musculi occipitofrontalis

英語

Occipitalis muscle

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

後頭骨最上項線
側頭骨
乳様突起

停止

帽状腱膜

動脈

後頭動脈

神経

後耳介神経 (顔面神経)

作用

眉を上げる

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後頭筋(こうとうきん、: occipitalis muscle)は、人間の頭部の浅頭筋のうち、頭蓋周囲の頭蓋表筋後頭前頭筋)に含まれる筋肉である。皮筋である。

後頭筋腹(上項線)から起始し、上項線外側2/3、乳様突起に停止する。作用は帽状腱膜を後方へ引く。顔面神経側頭枝支配

目次

画像

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/08/Occipitalis_muscle_animation_small.gif/120px-Occipitalis_muscle_animation_small.gif

後頭筋の位置。赤で示す

·         後頭前頭筋

後頭前頭筋

後頭前頭筋()

分類

所在分類:

皮筋

支配神経:

顔面神経

部位

ラテン名

musculus occipitofrontalis

英名

occipitofrontal muscle

後頭前頭筋(こうとうぜんとうきん、: occipitofrontalis muscle)は頭蓋表筋のうち、頭蓋周囲にある筋肉の総称。筋肉の一方が皮膚で終わっている皮筋である。

人間の後頭前頭筋は、後頭筋前頭筋2つの筋肉によって構成される。

·         口輪筋

口輪筋

 

口輪筋

Orbicularis oris.jpg

ラテン語

musculus orbicularis oris

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

上顎骨下顎骨

停止

口唇周囲の皮膚

動脈

下唇動脈及び上唇動脈

神経

顔面神経頬筋枝及び下顎縁枝[1]

作用

唇をすぼめる

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口輪筋(こうりんきん)は人間の頭部の浅頭筋のうち、口唇周囲にかけての口筋のなかで口を閉じ、口の周囲を前方に尖らせる筋肉である。筋肉の一方が皮膚で終わっている皮筋である。

人間において、口輪筋の起始は上顎起始、下顎起始、鼻起始の3か所と、周囲の皮筋補助線維束より起こる。上顎起始は上顎切歯部唇側にある上顎骨歯槽隆起から起こり、下顎起始は下顎切歯部唇側にある下顎骨歯槽隆起から起こり、鼻起始は鼻中隔の筋線維束から起こる。

目次

支配神経

顔面神経頬筋枝及び下顎縁枝が分布している他、頬骨枝も分布していることが報告されている[1]

楽器との関連

管楽器演奏において高い筋活動を示す[2]トランペット奏者における調査にて上級者では上口輪筋の活動が下口輪筋の活動に比べ低いが初心者では違いを認めない事が報告されている[3]ことから、金管楽器演奏の上達のための新しい練習指標が検討されている[4]

追加画像

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/78/Illu_head_neck_muscle.jpg/120px-Illu_head_neck_muscle.jpg

Muscles of head and neck.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/fa/Gray378.png/106px-Gray378.png

Muscles of the head, face, and neck.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/36/Gray381.png/120px-Gray381.png

Scheme showing arrangement of fibers of Orbicularis oris.

 

·         後輪状披裂筋

輪状披裂筋

後輪状披裂筋(こうりんじょうひれつきん)とは、内喉頭筋の一つで輪状軟骨に起始し、披裂軟骨に停止する平滑筋迷走神経の枝である反回神経下喉頭神経)に支配される。別名、後筋

声門を開く。

·         鼓膜張筋

鼓膜張筋

鼓膜張筋

Gray912.png

The right membrana tympani with the hammer and the chorda tympani, viewed from within, from behind, and from above.

Musculustensortympani.png

The medial wall and part of the posterior and anterior walls of the right tympanic cavity, lateral view. (Label for "Tensor tympani muscle" is at right, second from bottom.)

ラテン語

musculus tensor tympani

英語

Tensor tympani muscle

グレイの解剖学

書籍中の説明(英語)

起始

耳管

停止

槌骨

動脈

上鼓室動脈

神経

鼓膜張筋神経下顎神経の枝)

作用

鼓膜を緊張させる

テンプレートを表示

鼓膜張筋(こまくちょうきん、英語Tensor tympani muscleラテン語Musculus tensor tympani)は、耳小骨筋のひとつである。耳管軟骨部で起始し、耳小骨(ツチ骨柄の根元近く)に停止する。下顎神経鼓膜張筋神経)に支配され、アブミ骨筋とともに音を調節し、小さくする。顔面神経麻痺では、音を調節できないため、音が大きくなり、耳鳴りを訴える。

追加画像

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/90/Gray187.png/74px-Gray187.png

Base of skull. Inferior surface.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/29/Gray907.png/120px-Gray907.png

External and middle ear, opened from the front. Right side.

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9d/Gray911.png/120px-Gray911.png

View of the inner wall of the tympanum (enlarged.)

·         https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b9/Gray915.png/120px-Gray915.png

Auditory tube, laid open by a cut in its long axis.

 

·         最小斜角筋

最小斜角筋

最小斜角筋

分類

所在分類:

骨格筋

支配神経:

腕神経叢

部位

ラテン名

m. scalenus minimus

英名

Scalenus minimus muscle

最小斜角筋(さいしょうしゃかくきん)は頚部の筋肉のうち、頚椎の横突起から肋骨に伸びる筋肉である。前斜角筋中斜角筋後斜角筋と平行し、一番後ろを走っている。強制吸気作用を持つ。

最小斜角筋の起始は、全ての第六頚椎の横突起から起こり、第一肋骨外側面に停止する。

 

 

·         耳介筋

耳介筋

耳介筋()

分類

所在分類:

皮筋

支配神経:

顔面神経

部位

体幹筋

頭部の筋

浅頭筋

ラテン名

musculi auriculae

英名