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         カカオ/カカオノキ  (アオギリ科カカオ属:常緑小高木:樹高 〜10メートル:花期 〜 月) 
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        | 薬効 | 
      
        | ココア  | 
        カカオ脂 | 
        製薬原料 | 
        疲労回復 | 
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        | 分布生育場所 | 
      
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         科名:アオギリ科/属名:カカオ属 
        和名:カカオノキ/ココアノキ/cacao/学名:Theobroma cacao 
        南アメリカ熱帯地方原産。日本では、植物園の温室で栽培される 
        カカオノキは、熱帯地方全域で主要な農産物であり年に2度果実を採取する 
         
        カカオの花、カカオの果実  
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         見分け方・特徴
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        南アメリカ熱帯地方原産の常緑小高木。高さ6〜10メートル 
        気温28度以上の高温多湿の肥沃地に自生 
        葉は、互生、長さ30センチになる大型の長楕円形、先は尖る 
        普通の植物と違い、太い幹に直接花がつき、大きな果実が太い幹に直接つく 
        花は、がくは桃色、花弁は黄色の5弁花、雌しべ1本、雄しべ10本で5本は退化して目立たない 
        花は年間開花するが、結実200〜300花に1個程度でまれにしか結実しない 
        果実は、長さ約20センチ、直径約10センチの長楕円形で縦溝が明瞭、橙黄色〜濃黄色に熟し、中は5室に分かれ20〜50個の種子がある 
         
        この木の種子から、チョコレートやココアが作られる | 
      
        | 採集と調整 | 
      
        | 橙黄色〜濃黄色に熟した果実の中の種子を使う | 
      
        | 薬効・用い方 | 
      
        有効成分は、種子にアルカロイドのテオブロミン約3%、カフェインは約0.08%と少ない、脂肪約50%、デンプン、たんぱく質、タンニンなどを含む 
         
        果肉には、キサンチン、不揮発油やカカオの風味の多くの成分を含む 
         
        種子を木箱で4〜5日発酵させると、香気が出て表面が赤褐色になるので、水洗いして乾燥したものをカカオ豆と呼ぶ 
         
        カカオ豆を炒って種皮を除いて、すりつぶしたものが、カカオ・ペースト 
        この、カカオ・ペーストを圧搾すると、脂肪分と残物に分けられ、脂肪分は、カカオ脂(し)(カカオバター)と呼び、残物は、乾燥して粉末したものを、ココアと呼ぶ 
         
        カカオバター(カカオ脂)は、人の体温で軟化し、変質しにくい性質があり、痔の座薬原料、ペッサリーの基剤、リップクリームや化粧品の基礎剤などに用いられる 
         
        ココアは、熱湯で溶かして飲む 
         
        チョコレートは、カカオ・ペーストに、砂糖、ミルク、香料を加えて固めたもの | 
      
        | その他 | 
      
        名の由来は、中央アメリカの、アステカ族やマヤ族が、この木や果実を、カーカーアトル(Ka-Ka-atl)やカカウ(cacau)と呼び、この名が転訛(てんか)して、スペイン語名カカオ(cacao)になった 
        この、スペイン語名カカオ(cacao)が、ヨーロッパに渡り、カカオ(cacao)が、そのまま和名になった 
         
        また、チョコレートの名の由来は、メキシコ先住民のアズテク人が、この木を、チョコラトゥル(chocolatl)と呼んでいたことから転訛(てんか)して、チョコレートの名になったという |