BL35.会陽(えよう)

取穴部位:尾骨下端の外5分、長強穴と同じ高さ

筋肉:大殿筋

運動神経:下殿神経

知覚神経:会陰神経(陰部神経の枝)

血管:下直腸動脈

 
 BL35.会陽(えよう)

 

尾骨下端の外5分に取る。

解剖学的データ

筋肉

大殿筋

腸骨稜・上後腸骨棘・仙骨および尾骨から起こり、腸脛靭帯・殿筋粗面に停止する筋肉。主に股関節を伸展、外旋させる働きがある。

運動神経

下殿神経

仙骨神経叢の第5腰神経~第2仙骨神経から起こり、大臀筋に広がる神経。大殿筋を支配し、股関節を伸展・外旋させる。

知覚神経

下直腸神経‐皮枝

陰部神経が大坐骨孔から骨盤外へ出た後に分岐する神経で、外肛門括約筋を支配する筋枝と、肛門周囲の皮膚の知覚を司る皮枝がある。

肛門尾骨神経

尾骨神経叢から起こる神経で、仙骨神経叢あるいは仙尾骨神経係蹄からの神経と合流して肛門外角付近の皮膚の知覚を司る。略して肛尾神経ともいう。

陰部神経が大坐骨孔から骨盤外へ出た後に分岐する神経で、外肛門括約筋を支配する筋枝と、肛門周囲の皮膚の知覚を司る皮枝がある。

血管

下直腸動脈

内陰部動脈から起こり、肛門挙筋の外側を通って肛門管に分布する動脈。

 

主治・対象疾患

臀部痛

臀部の知覚障害

痔疾

下痢

便秘

血便

ED(勃起不全)

おりもの過多

脱肛

 

 

 

 

会陽(えよう)

gogyoan

BL35)会陽(hui4yang2)(えよう)・利機・太陽中絡・巨陽中絡・会陰之脈

【取穴】臀部、尾骨下端外方五分。

※患者は、伏臥位か膝胸位にする。BL35)会陽は尾骨下端の外方の陥凹部にある。

【交会】

・経絡(2) :足太陽経-(督脈)

※多くの文献には督脈との交会との記述はないが、素問には「督脈の合」、また奇経八脈考には、腎経が「会陽から脊を貫き長強に至る」とある。

・経別:第一合(肛門/足太陽の別れ入る処・足少陰の別れ合する処)

【作用】

〔補〕壮腰補益

〔瀉〕調理下焦・清熱利湿

【弁証主治】

◆膀胱-腎病

成長発育不全・黄疸・貧血、血液疾患・シェーグレン症候群、膠原病・睡眠障害・自律神経失調、更年期障害・顔色が黒い・喘息・泌尿器、婦人科疾患・慢性の痔、脱肛・下痢、ひどい血便・脈沈遅など

 

会陽は尾骨(びこつ)の左右に指幅1本分とったところにあります。

長強のすぐ側にあるのでいっしょに刺激すると効果的です。

探し方としては、まずうつぶせの状態で肛門から上に指をなぞっていくと骨にぶつかります。

それが尾骨です。

その左右に指幅1本分外側にツボがあります。

また温めても効果があるのでお風呂などでマッサージをするのも良い方法です。

会陽の効果的な症状

 

尿失禁

 

ED

会陽(えよう)の効果

会陽は痔に効くツボとして知られています。

特に頭の頂点にある「百会」や肛門のそばにある「長強」といっしょに刺激すると効果的です。

男性だとEDなどにも有効です。