取穴部位:正中仙骨稜第1仙椎棘突起部の下外方1寸5分 要穴:小腸経の兪穴 筋肉:腰背腱膜 知覚神経:中殿皮神経 血管:外側仙骨動脈 |
経絡・分類
名称の由来 「兪(ゆ)」は「輸送する」を意味し、経気(経絡を流れる気)を送るところを指します。小腸の背部に位置する兪穴で、小腸の気血の停滞や病証を治す要穴とされることから「小腸兪」と名付けられました][]。 取穴・解剖
主な効能・作用
主治・適応症例
次は、隣接する兪穴(BL26 腎兪、BL28 膀胱兪)との連携や、炎症性腸疾患への応用など、より専門的な臨床応用について深堀りしてみましょう。 BL27(小腸兪)の臨床応用や症例について、以下のような情報があります。 BL27(小腸兪)の臨床応用
BL27(小腸兪)の症例
BL27は、小腸の機能調整だけでなく、泌尿器系や婦人科系の疾患にも広く応用される重要な経穴です。さらに詳しい情報は、こちらやこちらで確認できます。 BL27(小腸兪)の働きに関する理論的な背景について、以下のような情報があります。 BL27(小腸兪)の理論的背景 1. 経絡と気血の流れ BL27は足の太陽膀胱経に属し、小腸の背部兪穴として機能します。
2. 小腸との関係 東洋医学では、小腸は心と表裏の関係にあるとされ、精神活動にも影響を与えます。
3. 湿熱の除去と排泄機能 BL27は湿熱を除去する作用を持ち、小腸に停滞した湿熱を清熱利湿することで、以下の症状を改善します。
4. 腰背部の鎮痛作用 BL27は仙骨部に位置し、腰痛や坐骨神経痛の治療にも用いられます。
参考情報 BL27の詳細な理論的背景については、以下のサイトで確認できます。 さらに詳しい情報が必要であれば、関連する経穴(BL26 腎兪、BL28 膀胱兪)との比較や、臨床応用についても掘り下げていきましょう。 BL27(小腸兪)と関連する経穴について、以下のような情報があります。 BL27(小腸兪)と関連する経穴 BL27は足の太陽膀胱経に属し、小腸の背部兪穴として機能します。関連する経穴には、以下のようなものがあります。 1. BL26(関元兪)
2. BL28(膀胱兪)
3. BL25(大腸兪)
4. BL23(腎兪)
BL27の臨床応用における関連経穴の組み合わせ BL27は、小腸の機能調整だけでなく、泌尿器系や婦人科系の疾患にも広く応用される重要な経穴です。
BL27は、隣接する経穴と組み合わせることで、より広範な治療効果を発揮します。 さらに詳しい情報は、こちらで確認できます。
正中仙骨稜第1仙椎棘突起部の下外方1寸5分に取る。 |
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BL27.小腸兪(しょうちょうゆ)
正中仙骨稜第1仙椎棘突起部の下外方1寸5分に取る。 解剖学的データ
主治・対象疾患
位置仙骨部、第1後仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨稜の外方1.5寸。 第1後仙骨孔に上髎(じょうりょう)があり、上髎と同じ高さで後正中線から外方1.5寸(1寸=手の親指の横幅の長さ)のところに小腸兪はあります。 主治・効能消化器系の症状腹痛、腸炎、お腹の張り、食欲不振、下痢、便秘、血便、痔 小腸兪は小腸の背部兪穴であり、消化器系疾患の治療によく用いられます。 泌尿器・生殖器系の症状頻尿、排尿困難、血尿、膀胱炎、生理不順、おりものの異常 このツボは泌尿器・生殖器の近くにあるため、それらに関係する諸症状を治療できます。 その他関節リウマチ、坐骨神経痛 局所解剖皮膚 → 皮下組織 → 腰背腱膜 → 脊柱起立筋起始部・大殿筋の内側縁 関係する筋肉
関係する動脈・静脈
関係する神経
参考文献著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社
(1961) 小腸兪(しょうちょうゆ)とは小腸兪は背中の仙骨部にある重要なツボの一つです。 第1仙椎棘突起から左右1寸5分(指の幅2本分)のところに位置しています。 このツボは足の太陽膀胱経のツボとして、小腸を整える働きがあるとされています。 「小腸を治する所」という意味が名前の由来となっています。 効果と応用小腸兪は幅広い症状に対して効果があるとされています。 特に生殖器疾患や膀胱疾患、下腹部疾患の改善が期待できます。 加えて、腸出血や便秘、尿閉などの排泄に関する症状の改善も期待できます。 また、月経不順や子宮血といった婦人科系の症状に対しても、その効果が広く知られています。 主な効果小腸兪は内臓系の症状だけでなく、運動器系の症状にも効果的です。 膝関節炎や五十肩などの関節の痛みの改善が期待できます。 また、小腸経は顔面も巡るため、赤面やソバカス、ニキビなどの顔面の症状の改善にも効果があるとされています。 東洋医学では、このように一つのツボが全身に広く影響を及ぼすと考えられています。 注意点小腸兪は効果的なツボですが、正しい位置を自分で刺激することは困難です。 背中にあるため、自分で正確な位置を特定し、適切な刺激を与えることが難しいという特徴があります。 無理な刺激は避け、専門家に相談することが推奨されます。 日常生活での活用法小腸兪へのアプローチには工夫が必要です。 最も確実な方法は、誰かに押してもらうことです。自分で行う場合は、ソフトボールを背中と壁の間に挟んでツボを刺激する方法が効果的です。 また、ベッドの上にボールを置いて、その上に体を乗せてツボを刺激する方法も推奨されます。 いずれの方法でも、強すぎない適度な刺激を心がけることが重要です。 現代医学からの評価現代医学の観点からも、小腸兪への刺激は内臓機能の調整や筋骨格系の症状改善に効果があることが注目されています。 特に、自律神経系を介した内臓機能の調整や、局所の血行促進による症状改善について、その有効性が研究されています。 |