| 
               ケンポナシ     (クロウメモドキ科ケンポナシ属:落葉高木:樹高 〜25メートル:花期 〜7月)                                                                                                               
            
               | 
            
              | 薬効                                       
             | 
            
              | 二日酔い | 
              食用 | 
               | 
               | 
               | 
               | 
            
              | 分布生育場所 | 
            
              | 
               科名:クロウメモドキ科/属名:ケンポナシ属 
              和名:玄圃梨/生薬名:枳梖(きぐ)/学名:Hovenia dulcis 
              北海道の奥尻島以南、本州、四国、九州の山地の林内 
              朝鮮半島、中国に分布 
               
              クロウメモドキ科ナツメ属ナツメ(棗) 
              クロウメモドキ科クマヤナギ属クマヤナギ(熊柳) 
               
              (←拡大画像はクリックします)                                      
                 
               | 
            
              | 
               見分け方・特徴      
            
                | 
            
              北海道の奥尻島以南、本州、四国、九州の山地に自生する落葉高木で高さ15〜25メートル、幹の直径1メートルにもなる 
              樹皮は暗灰色、網目状に縦の割れ目があり、枝は暗紫色〜紫褐色、木目が美しく狂いが少ない 
              葉は、互生、広卵形長さ10〜20センチ、幅6〜14センチ、先端は尖り、葉縁に粗い鋸歯がある 
              花は、6〜7月、枝先や上部の葉腋に緑白色の小花を集散花序につける 
              花は約7ミリ、花弁5個 
              果実は核果、径約9ミリ、9〜10月に紫褐色に熟す。花序の軸は花後ふくらみ肉質になり食べられる。核は、径約4ミリ、黒褐色で光沢がある 
               
               | 
            
              | 採集と調整      
         | 
            
              秋に多肉質の果柄を集めで日干しにして乾燥させたものを生薬名で枳梖(きぐ)と呼ぶ 
               
               | 
            
              | 薬効・用い方                                                    
             | 
            
              有効成分:蔗糖、ブドウ糖、硝酸カリ(利尿作用)、リンゴ酸カリ、酵素ペルオキシダーゼなど 
               
              二日酔いに、乾燥した果肉を1回量10〜15グラム、水0.3リットルを3分の1量まで煎じて服用する。利尿作用と糖分が二日酔いに有効に作用するという。 
               
              肥大した不思議な形に曲がった果肉の部分は甘く梨(なし)に似た味がして食べられる 
               
               | 
            
              | その他 | 
            
              名の由来は、肥大して曲がった果肉を中国名の俗名で、癩漢指頭(らいかんしとう)と呼び、らい病(ハンセン病)におかされて曲がった指という意味になる。 
              日本では、ハンセン病におかされて曲がった指などを、テンボウ、テンポなどと呼んだことから、テンボノナシが転訛して、ケンポナシの名になったという説がある 
               
              肥前(佐賀県、長崎県)地方では、ケンポコナシと呼び。その名から、ドイツ人のシーボルトは、日本名で計無保乃梨(ケンポノナシ)、別名を漢名シグとした。(当時の日本の本草学者は、枳梖(きぐ)の漢名を、シク、シグと読んでいた) 
              本草綱目啓蒙(ほんぞうこうもくけいもう・1803)の江戸時代後期には、計無保乃梨(ケンポノナシ)から転訛して、ノがとれて、ケンポナシの名になった 
               
               |